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(3)現状業務プロセスモデルの構築手法
?業務分類(モデル化)と業務分類表の作成
現状の把握アプローチには、問題点切り出し型、業務フロー作成型など種々あるが、今回はまずワーキンググループ各社の業務を洗い出し、その業務のモデル化(分類化)を図った。
分類としては、大分類レベル(企業のライフサイクルレベル)と中分類レベル(部・部課単位の業務レベル)に留めた。これは、係・作業レベルにあたる小分類レベルまでの落とし込みは、抽象化という観点にそぐわないと判断したためである。
業務分類結果をまとめたものが業務分類表(表2.1.1)である。業務分類名称に留、抽象化した業務の概要を明示している。
?交換情報の洗い出しと情報名のモデル化
次に中分類レベルの業務を遂行する上で、社内あるいは社外とやり取りしている情報は何かの洗い出しを行った。情報の中心は現状は帳票(紙)であるが、伝達手段は限定せず、社内外で交換している情報は全て対象としている。
情報には、その業務を行うための入力情報と、業務を行った結果として発生する出力情報があるが、その双方を発信源からの→で明示すると共に、情報の内容を吟味して情報名をモデル化している。
情報の層別に際しては、次ページのDFD中分類ワークシート(図2.1.2)を用いて実施した。
?業務遂行をサポートするシステム・仕組みと情報の格納場所のモデル化
業務の遂行をサポートする仕組みは、各企業まちまちなため、概念的なサポートシステムをシステム・仕組みのモデルと位置づけた。また、サポートシステムの情報保有場所をデータベース(データの格納場所)として明示することとした。
ただし、このデータベースはあくまで概念的なものであり、実システムでのDBとは一線を画すものである。
?業務プロセスモデル(DFD=Data Flow Diagram)の作成
上記?〜?に基づき、現状の業務プロセスモデルの作成を行った。(20頁以降)図2.1.3が全体の現状業務プロセスモデルであり、その次に業務大分類毎のDFDを添付している、
これにより、どのような情報がどこから発せられ、どのような業務プロセスを経て、どのように形を変えながら、どこに伝わっていくかが分かる。また情報の格納場所であるデータベースが、社内向けに使用されているのか、社外向けか、という色分けができる。

 

 

 

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